お題12 チャームポイント

クロナさん ジョニィ×ディエゴ

あのDioと個人的な付き合いを始めるなんて、少し前までならば全く考えられないことだった。
彼は自信家で高圧的で人の話など聞きそうにもなく、その周囲には常に黒い噂が付き纏っていた。関わり合えば絶対に、ロクなことにはならない。それがジョニィ・ジョースターの見解だった。つまりはマイナスの感情しか抱いていなかった訳だが、それが今やすっかりプラスの方向に動いてしまっている。
取り巻く黒い噂の全てが真実というわけではないのを知った刹那、愛馬を見つめる彼の柔らかな眼差しを知った刹那、彼の抱いている飢えが気高いものだと知った刹那。積み重なる刹那を知る度に、ジョニィの中でマイナスの感情は溶けていった。
それを自覚してからは、Dioに近づこうと並ならぬ努力をした。人間関係でこんなにも努力をしたのは、生まれて初めてだったかも知れない。今までは黙っていても、勝手に女の子の方から寄って来ていた。そう言えば自分はその中から良く言えば我が強い、悪く言えばワガママな子ばかりチョイスしていた気がする。基本的にそういう子に弱いのかも知れない。我ながらちょっと損な癖だと思う。
ここで比較対象に女の子が出てくるのは、自分はDioとお友達になりたいのではないからだ。抱いているのは、恋愛感情。ハードルはエベレスト以上で、登る前は本当にクラクラした。
しかしながら、越えるまでは行かずとも、かなり上の方まで登ることは出来たと思う。Dioは相変わらず此方をジョースターと呼んできて素っ気ないけれど、会話を投げかければきちんと返してくれるし、屋敷に出入りする許可もくれたし、スキンシップをしても怒らなくなった。喜ばしい。
今日も昼過ぎにDioの屋敷を訪ねると、彼は分厚い本を隣にベッドで午睡をしていた。無防備な姿を見る機会はあまりないので、この機会にじっくりと網膜に焼き付けておこうと思う。
窓から差し込む太陽の光に透けて、髪は蜂蜜色に輝き今にも甘くとろけてしまいそうだった。睫は綺麗な曲線を描いていて、いつかはそれを悲しみ以外の雫で濡らしたいと思う。日に晒されているはずなのに、不思議と焼けない白い肌はとても綺麗だ。そして、微かに寝息の漏れるラインの美しい柔らかそうな唇。
親愛のしるしとして頬に口付けをしたことはあるが、愛情を孕む唇は未知なる領域だ。とても踏み込みたいが、どうやって踏み込んでいいものか分からない。口付けが叶わぬのならば、せめて指先でその唇に触れてみたいと願う。
気配に敏感なDioが珍しく目覚めない今は、チャンスかも知れない。息を殺して、そろそろと指先を伸ばす。爪先に彼の寝息が触れ、唇まであと数ミリ。
「君は人の寝込みを襲う教育を受けてきたのかい」
あともう少しというところで、Dioは目覚めてしまった。薄い瞼の向こうから現れた、青味のかかった緑の両眼がジョニィを睨む。寝起きも手伝って些か不機嫌な彼だったが、ジョニィは悪びれずにしれっと言った。
「そうかもね」
眠っている彼に触れようとしてこのセリフを言われるのは、何も今日が初めてではないのだ。今日は近づけた距離の最高新記録なので、次回こそはきっと触れられるだろう。余談だがここ最近で気配を消すのがぐっと上手くなったので、何かに生かしてみようかと本気で検討中だ。
それよりも今日屋敷を訪ねた理由は、どうしても話したいことがあったからだ。彼も目を覚ましたことだしと、ジョニィは早速意気揚々と話し始める。
「ねぇDio、今日は凄いことがあったんだ!!」
一人テンションを上げるジョニィを、Dioは非常に胡散臭そうな眼差しで見やる。黙らせようかと思ったが、ジョニィが自分の思い通りになった試しはなかった。面倒なので放置しておくことにし、背を向けてブランケットを頭から被る。
「Dio聞いてくれよ!本当に凄いんだ」
何が凄いのだか知らないが、どうせいつも通り取るに足らない内容なのだ。無視を決め込んでも、騒音の元は迷惑千万にもブランケットを引っぺがしてくる。黙るか、帰るかして欲しい。寧ろ、直ちに帰って欲しい。
「そうかい。それは良かった」
背を向けたまま気のない返事をして、犬でも追い払うように手をヒラヒラ動かすDio。まるで聞く気のない彼だったが、ジョニィは構わず話しを続けた。
何だかんだで結局は、聞いてくれているのだ。
Dioのそういうところも、ジョニィはとても気に入っている。

所要時間 2.5時間



むくげさん ジャイロ+ジョニィ



所要時間 40分



もなこさん ミセス・ロビンソン



5/5 所要時間 約1時間

コラボ いちにのさん ミセス・ロビンソン



5/5 所要時間 約1時間 でも有効期限は3分間のみ



ビアッチさん リンゴォ



所要時間 3時間半



りんぽんさん ディエゴ(下ネタ)

(+お題7. 1 発ギャグ + お題19. 熱砂に凍える君と僕)


所要時間 約1時間



いちにのさん ジャイロ&ジョニィ



5月6日 3時半〜4時半



村瀬さん フェルディナンド+ポコロコ



所要時間20分



アムロさん ジャイロ+ジョニィ

  ジョニィが突然犬を連れて行きたいと言い出した。
  一泊したレース途中の住宅街で、一匹の野良犬を拾ってきたのだ。レンガ色に近い茶色の毛並みの中型の雑種犬で、一時期何処かで飼われてでもいたのか非常にジョニィに懐いている。馬を怖れる様子もなく、スロー・ダンサーとジョニィの間に挟まれて丸まる姿はごく自然に馴染んでいて微笑ましい。しかしこの過酷なレース中に犬を飼いたいなどと酔狂にもほどがある。己の荷物からハンカチーフを取り出してそれを犬の首に巻き付けるジョニィに、ジャイロは焚き火の火を突きながら嘆息した。
  「・・・おい、ジョニィ分かってるとは思うが、」
  「・・・何だよ?」
  ジャイロの様子に何を言われるのか予測は着くのだろう、犬から決して目を上げないまま喉の奥で押し殺したような声でジョニィが答える。あからさまに反抗的な色を含んだ声音にジャイロは再びの嘆息を禁じ得ない。確かに置いて行くには忍びないほど犬は可愛かった。足先と尻尾の先、それから首元から胸にかけてスカーフを巻いたように毛並みが白くなっていて、その出来過ぎた感が更に可愛さを誘うのだ。むくむくとした毛皮に首が埋まり、何といってもチャームポイントのつぶらな黒い瞳でこっちを見られると、反対した舌の根も乾かぬうちに首肯してしまいそうになる。けれどジャイロは心を鬼にして、そんな己の情をぐっと押し殺した。どこの世界に犬を連れてレースを制したジョッキーがいるのだろう。一口に犬を飼いたいといっても、その世話だけでも大変なことを金持ちのボンボンだったジョニィは知らないのかもしれない。
  「まさか飼うなんて言うんじゃねーよな?不可能なのはオメーにだって分かってんだろ?」
  「・・・そんなの連れて行ってみないと分からないじゃあないか」
  「分かるに決まってるだろ」
  疲れたように三度嘆息したジャイロがそう言うと、焚き火の向こうでジョニィが顔を上げた。キッと鋭い視線がジャイロを射抜く。
  「嫌だ!絶対連れて行く!」
  「いい加減にしろ。無理だって」
  「嫌だ!」
  「置いていけ」
  「嫌だって言ってるじゃあないか、ジャイロの馬鹿!この犬を見て、きみはあっさり置いていけるのかッ!?」
  「ジョニィ」いつになく低い声で一喝したジャイロに、ジョニィの肩が揺れ発言が止まる。自分でも分が悪いと分かっている青年は、そのまま悔しそうに唇を噛み締めてジャイロからふいと視線を逸らしてしまった。
  パチリと薪が弾け、幾らかの沈黙が落ちた後、ゆっくりとジョニィの手が上がり犬の頭を敬虔な様子で撫で始める。ジョニィのハンカチーフを巻いたその犬は、彼の手の動きに気持ち良さそうに目を細めてじっと横たわっていた。ジャイロは時折火に細い木の枝を投げ入れながら、黙ってそれを眺めていた。
  「・・・分かったよ」
  かなりの時間がそのまま流れていった後のように思われた、燃え盛る火が木を浸食する音の間から、現実を受け入れたジョニィの小さな声が聞こえてきたのは。ジャイロは相変わらず項垂れるように顔を上げない青年の様子に目を細めながら、よく聞き分けたなとその頭を撫でてやりたくなった。
  しかしそうはせず、「もう寝るぞ」と言って最後の薪を火の中に放り込んだ。上掛けを引き寄せ地に横になったジャイロに、ジョニィはやっぱりこっちを見ようとはしなかったけれど同じように横たわった。スロー・ダンサーと自分の体温で犬を包み温めるように。
  瞼の裏が濃い夜の闇に染まる。
  じりじりと支配し始める眠気に身を任せていたジャイロだったが、しかしふいに漏らされたジョニィの呟きに覚醒した。
  「赤犬は美味いのに・・・」
  無情なるその真相に、ジャイロは驚き飛び起きた。

  5/6 22:11〜22:49




チャグさん ジャイロ&ジョニィ



5/6 22:55〜23:10



アニスさん ジャイロ+ジョニィ

ジョニィ:「……ジャイロってさあ、チャームポイントいっぱいあるよね。」
  ジャイロ:「そうか?」
  ジョニィ:「意味のない帽子に、使ってないゴーグル、面白い形のもみあげから顎髭、文字入り金歯、腕が変な日焼けしそうな服に、普通の人は持って歩かないだろう鉄球、凄いデザインのベルトのバックル……。」
  ジャイロ:「そうだな、おまえはその帽子ぐらいだもんな。」
  ジョニィ:「どうして帽子に穴があいてるの?」
  ジャイロ:「お洒落だよ。」
  ジョニィ:「そのゴーグル、使ってないよね。」
  ジャイロ:「そうだな。」
  ジョニィ:「もみあげと顎髭、なんでそんな形に?」
  ジャイロ:「格好いいだろ。」
  ジョニィ:「なんで金歯にしたの?」
  ジャイロ:「金がなくなったらはがして売るんだよ。」※
  ジョニィ:「腕、変な日焼けしない?」
  ジャイロ:「するけど、それがどうかしたか?」
  ジョニィ:「鉄球、重くない?」
  ジャイロ:「ときどき、ズボンがずり落ちる。」
  ジョニィ:「そのバックル、凄いデザインだね。」
  ジャイロ:「粋だろう。でもな、ジョニィ。」
  ジョニィ:「何?」
  ジャイロ:「俺の一番のチャームポイントは、服なんかじゃねえ、俺本人なんだぜ。」
  ジョニィ:「あーはいはい、じゃあお休みなさい〜。」

  ※ろじさんのネタを拝借しました。勝手に使用して420。
  5/6 23:15〜30 




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